新卒採用、中途採用、アルバイト・パート採用、どの雇用形態を採用するにしても最初に思いつくのは求人広告だと思います。
そんな求人広告を検討する際の相談先として挙げられるのは、「各メーカーの直販」と「求人広告代理店」です。
しかし、それぞれ何が違うのかわからず、どちらに相談したらいいのか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
今回は、メーカー直販と求人広告代理店の違いについて解説していきます。
メーカー直販と求人広告代理店、それぞれどういった人が向いているのかもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
メーカー直販とは？
メーカー直販とはその名の通り、各求人媒体のメーカーと直接契約をする形になります。
マイナビ転職に掲載するのであればマイナビとの契約、リクナビNEXTへの掲載であればリクルートとの契約になります。
メーカーとの直接取引のため、当然そのメーカーの担当者がついてもらえます。
媒体のスペシャリストに色々と相談できるという点はメーカー直販のメリットの一つだといえるでしょう。
その反面、複数の求人メディアに掲載したい場合は各メーカーごとに相談をする必要があるため、担当者が分かれてしまうというデメリットもあります。
求人広告代理店とは？
求人広告代理店とは、様々なメーカーの求人広告を取り扱っている代理店です。
マイナビ転職とエン転職に掲載したい場合でも、一つの求人広告代理店に相談するだけで済みます。
また、基本的には価格もメーカー直販と変わらず、仲介手数料も取られないケースが多いので、価格面のデメリットも少ないです。
しかし、担当者によっては媒体理解が薄かったり、あまり相談に乗ってもらえなかったりなど、サポートの質にムラがあるという点はデメリットだといえるでしょう。
メーカー直販と求人広告代理店の比較
では、それぞれの特徴が分かったところで、具体的にメーカー直販と求人広告代理店について比較してみましょう。
上の図の赤字になっている部分が、両者を比較した際のメリットとなる部分です。
メーカー直販は自社媒体しか取り扱っていない反面、その媒体については深い知識を持っていることが多く、それは担当者によって大きな差が生まれづらいというメリットがあります。
求人広告代理店はメーカー直販と違い多数の媒体を取り扱っているため、企業の採用ニーズに合わせた提案ができる点で大きなメリットがあり、複数媒体を利用することで割引されるケースもあることから、利用媒体が一つに絞られていない場合は多くのメリットがあるでしょう。
その反面、一つ一つの媒体に関する知識や情報は薄いケースも多く、担当者によってサポートの質も大きく変わる点はデメリットといえます。
それぞれにメリット・デメリットがあるため、自社の目的に合わせて選択する必要がありますね。
メーカー直販と求人広告代理店のどちらを利用すべき？
前項で解説した通り、メーカー直販と求人広告代理店のどちらにも良い点と悪い点があります。
なので、自社の採用方法やニーズに合わせて選択した方がよいです。
ここでは、メーカー直販と求人広告代理店のそれぞれに向いているケースをご紹介します。
メーカー直販が向いているケース
メーカー直販が向いているケースは以下の通りです。
・会社の意向として直販の利用しかできない
・一つの媒体を集中的に利用して効果検証をしていきたい
メーカー直販は一つの媒体のみを利用する場合は多くのメリットが得られます。
会社の意向や採用方針として特定の媒体のみを使用するということであればメーカー直販を利用した方がよいでしょう。
また、複数の媒体を利用すると得られる知見が分散してしまいます。
一つの媒体で結果を分析して効果を高めていきたい場合もメーカー直販が向いているといえるでしょう。
求人広告代理店が向いているケース
求人広告代理店が向いているケースは以下の通りです。
・担当窓口を一つにまとめたい
・複数の媒体で効果を比較したい
求人広告代理店を選ぶ際のポイント
メーカー直販を利用する場合は使いたい媒体のメーカーに相談するだけですが、求人広告代理店の場合は取り扱っている媒体も企業の特徴も異なります。
ここでは、求人広告を選ぶ際のポイントをご紹介していきます。
信頼できる企業かどうか
一つ目のポイントは、その企業が信頼できるかという点です。
企業の信頼性を判断するために、以下のポイントを確認してみてください。
法人か個人か
求人広告代理店には法人として営業しているケースと個人事業主として営業しているケースに分かれます。
法人だからいい、個人事業主だからダメということではありませんが、初めて求人広告代理店を利用するという場合であれば法人の方が安心度は高いかもしれません。
設立年数がどれくらいか
設立年数は裏を返せば代理店としてどれだけ経験があるかということでもあります。
もちろん起業する前に別の代理店で経験がある場合もありますが、その会社としての経験はどうしても薄くなってしまいます。
設立年数が長ければいいというものでもありませんが、選ぶ際の基準の一つとして確認しておいた方がいいでしょう。
代理店の所在地
これも参考の一つではありますが、住所が雑居ビルやマンションの一室になっている場合は注意した方がいいかもしれません。
何かあったときにすぐ逃げられるようにしている可能性があるためです。
スキルやノウハウを持っているかどうか
求人広告代理店を利用する場合は採用全般について相談したいケースが多いです。
その代理店が採用について多くのスキルやノウハウを持っているかというのは選ぶ際のポイントの一つになるでしょう。
以下にスキルやノウハウを持っているかを見極めるポイントをまとめたので参考にしてください。
求人広告代理業がメイン事業
求人広告代理店の中には他のメイン事業があり、サブ事業として求人広告を取り扱っている企業もあります。
そういった企業がダメというわけではありませんが、当然メインで求人広告を取り扱っている方が知見やノウハウも持っている可能性が高いです。
対応可能エリア
求人広告を効果的に活用するには地域に即した運用も必要となります。
特に地方だとその土地特有の文化や傾向もあるため、そういったものにも理解のある求人広告代理店を選んだ方がいいです。
全国対応の求人広告代理店は対応範囲が広いというメリットがあるものの、各地域ごとの特性までは詳しくないケースもあるため、もし自社の地域に特化した代理店があるのであれば、そちらの方がより代理店のメリットを活かせるでしょう。
企業規模
求人広告代理店として事業を拡大しているのであれば多くの経験と知見を持っている可能性が高いです。
もちろんただ企業規模が大きいだけでは意味がありませんが、求人広告代理店事業をメインとして多くの取引実績があるというのはその代理店を選ぶ一つのメリットといえるでしょう。
取り扱い媒体数
求人広告代理店の最大のメリットは多くの媒体を取り扱っている点にあります。
その数が多ければ多いほど、比較できる媒体も多いということです。
なるべく多くの媒体を取り扱っている求人広告代理店の方がそのメリットを活かしやすいといえるでしょう。
新しい商材の取り扱いがある
媒体に限らず、採用市場では次々と新しい商材が取り入れられています。
ただ淡々と従来の求人広告の提案ばかりしてくる代理店よりも、新しい商材も取り入れた提案をしてくれる代理店の方がより自社に適した提案をしてくれるのではないでしょうか。
新しい商材があれば積極的に取り入れていきたいという意向があるのであれば、こういった点も代理店を選ぶ際の指標にしてみてください。
求人原稿の質に問題はないか
求人代理店では多くの場合、求人原稿についてもアドバイスをくれたり、代行して制作をしてくれます。
求人原稿に対するサポートの質を見極めるには以下を参考にしてみてください。
制作実績を確認する
制作へのサポートの質を確認するにはその会社が今までサポートしてきた原稿をみるのが一番です。
契約する前の打ち合わせなど事前にその会社がサポートした求人原稿の実績を確認しましょう。
基本的には特別な理由がない限り実績を見せてくれるはずですが、見せてくれない場合はあまり効果が出ていないか、そもそも実績がない可能性があるので注意が必要です。
求人原稿専門の担当者がいる
求人広告代理店では求人原稿の制作を専門とした担当者がいる場合と、営業がそのまま原稿についてもサポートする場合があります。
前者の場合、求人原稿のプロが担当してくれるため、安心して任せることができますが、後者の場合は営業の片手間でやっている場合が多いため、その質については不安が残ります。
求人原稿について不安がある場合は専任の担当者がいる代理店を選ぶとよいでしょう。
営業担当の質がどうか
求人広告代理店では営業担当の質で効果が大きく変わることが多いです。
営業担当の質を見極めるには以下を参考にしてください。
ビジネスマナーが守れているか
求人広告代理店の中には顧客の採用成功を手伝うということよりも「売ること」を目的としている企業があります。
その場合、契約後のサポートがなかったり、効果を高めるための協力をしてくれないといったことも考えられます。
こういった企業の営業担当は総じて、打ち合わせに遅刻をしてきたり、タメ口で接してきたり、いい加減な対応をしてくるといったビジネスマナーができていないケースが多いので注意が必要です。
質疑応答がちゃんとできるか
質疑応答ができるかとだけ聞くと当たり前なことに感じるかもしれませんが、実はこれができていない営業マンが多いです。
こちらが質問した内容について回答になっていない、分からないことも分からないと言わずにごまかすという人は信頼できる営業マンとは言えないでしょう。
連絡へのレスポンスの速さ
求人広告は掲載するタイミングも非常に大事です。
営業担当からのレスポンスが悪くて掲載が1週間ズレただけでも効果に差が出るかもしれません。
また、急な欠員ですぐにでも採用したいときに連絡がとれないということもあるでしょう。
レスポンスの悪い営業担当はそういったことが理解できていない可能性があるので、注意が必要です。
断定するような表現をする
求人広告に絶対はありません。
適切な媒体に適切な内容を適切なタイミングで掲載しても結果が出ないことだってあります。
これをやれば絶対成功します、とか必ず効果が出ますといった断定的な表現を使っている場合は注意した方がいいかもしれません。
自社の状況などしっかりとヒアリングをしてくれる
同じ業種。職種であっても会社の状況やその会社の特徴、求める人物像など様々な要素によって適切な対応というのは異なります。
なので、そういったヒアリングをしっかりと対応してくれない担当には注意が必要です。
掲載前後のサポート内容がどうか
求人広告代理店としての対応が良いか悪いかは掲載前後で如実に現れます。
採用は一回やって終わりではなく、その後もずっと続いていくものなので、次の掲載時も付き合っていけるかどうかを見極めなくてはいけません。
今後も付き合っていけるかどうかを見極めるために確認すべき点をまとめているので参考にしてください。
掲載中や掲載後もその効果についての連絡がある
求人広告は出しても効果が出なくては意味がありません。
そのため、掲載中であっても効果をみて見せ方を変えたり、掲載後も次の掲載を見越してどういった改善が必要かといったことを考えなくてはいけません。
もしそういった連絡がなく、掲載しっぱなしの状態になっているようであれば別の代理店に返ることも検討した方がいいでしょう。
効果が出なかった際に改善提案がされる
求人広告は出しても失敗することは当然あります。
大事なのは、なぜ失敗したのかを分析し、次に成功するためにはどうしたらいいのかという効果検証をすることです。
効果が悪かったにもかかわらず、同じ提案しかしてこない場合は別の代理店を検討した方よいでしょう。
求人広告代理店が得意とするメディアミックスの事例
先述の通り、求人広告代理店を利用する最大のメリットは、数多くの求人媒体を取り扱っている点にあります。
求人広告代理店では、そういった特徴を活かして「メディアミックス」という手法を得意としています。
ここでは、メディアミックスの具体的な事例についてご紹介していきます。
事例①：母数を確保したいケース
大人数の採用を目的とする場合、一つの媒体だけでは応募母数が足りないケースがあります。
その場合、複数媒体に掲載をすることで、短期間でも十分な人数に求人を届けることができるのです。
採用要件
・全国各地で計120名を採用したい
利用媒体
・バイトル
事例②：採用職種が複数あるケース
企業で採用する場合、複数のポジションを同時に採用するケースも少なくありません。
しかし、採用する職種によって採用したいターゲット像も変わってくるでしょう。
そういった場合は複数の媒体を活用することで、より適切なターゲットに求人を届けることができ、採用効果も上げることができます。
こうした大人数の採用は一つの媒体だけでは集まり切らないことも多いため、メディアミックスがうまくハマる事例の一つです。
採用要件
②最低3年以上の経験を持つWEBエンジニアを採用したい
利用媒体
②type（タイプ）
第二新卒を含む20代の営業職ということであれば、若手採用に強いマイナビ転職がいいでしょう。
登録しているユーザー層としても未経験～経験3年以内の人が多く、企業のこれからを一緒に担っていく若者を採用できます。
またtypeはエンジニア職の経験を持っているユーザーが多く、WEBエンジニアの経験者を採用するには非常に適した媒体です。
どちらか一方の媒体ではこれらの要件に対応することができないため、メディアミックスが採用効果に寄与する典型的な事例といえるでしょう。
事例③：複数の雇用形態を同時に採用をしたいケース
正社員とアルバイトなど、複数の雇用形態を同時に採用したいケースもメディアミックスが適しています。
場合によっては一つの媒体で複数の雇用形態に対応しているものもありますが、その場合、ターゲットが上手く定まらず、結局どの雇用形態でも採用できないなんてことにもなりかねません。
しっかりとそれぞれの採用要件に適した媒体を活用した方が採用効果も高まります。
採用要件
②サポートセンターの電話対応者（アルバイト）を採用したい
利用媒体
②マイナビバイト
女の転職typeは利用ユーザーのほぼ100%が女性のため、女性採用にぴったりの媒体です。
また事務職や受付職の経験者も多く利用しているため、即戦力採用も期待できます。
また、マイナビバイトではテレフォンアポインターを含めた電話対応の求人案件も多いため、マッチングの可能性も高まるでしょう。
おすすめの求人広告代理店23選
ここまでの説明を聞いて、求人広告代理店に相談をしようと思った方も多いと思います。
しかし、求人広告代理店は非常にたくさんあるため、どこに相談したらいいか分からないという方もいるでしょう。
ここでは、おすすめの求人広告代理店をご紹介いたします。
株式会社ピーアールデイリー
・中途・新卒・パート・アルバイト採用に対応
・採用に関する課題全般を相談可能
株式会社ネオキャリア
・人的課題をトータルサポート
・中途・新卒・パート・アルバイト採用に対応
株式会社クイック
・WEB上で人材ビジネスを支える情報を発信
・新卒採用・中途採用に対応
リクルーティング・パートナーズ株式会社
・中途・新卒・パート・アルバイト採用に対応
・採用に関する課題全般を相談可能
株式会社アドイーグル
・リクルートのトップパートナー
・中途・新卒・パート・アルバイト採用に対応
株式会社ONE
・中途・新卒・パート・アルバイト採用に対応
・16,000社以上のサポート実績
株式会社Hitotechnology（ヒトテクノロジー）
・新卒採用のサポートに特化
・補助金・助成金取得サポートも対応
株式会社Hitotechnology（ヒトテクノロジー）のHPはこちら
株式会社リソースクリエイション
・SNSやWebサイト制作による採用支援サービスも提供
株式会社内藤一水社
・オウンドメディアリクルーティングのサポートにも対応
株式会社メディアハウスホールディングス
・中途・新卒・パート・アルバイト採用に対応
・中小企業のサポートに強み
株式会社スカウト
・採用に関する課題全般を相談可能
・中途・新卒・パート・アルバイト採用に対応
インターギアソリューション株式会社
・IT業界の採用に強み
・採用成功への強い執念
株式会社大成広告社
・媒体選定から原稿作成、掲載中フォロー、効果測定までワンストップでサポート
・採用ツールのコピー、デザイン制作から、SPツールまでクリエイティブを提供
株式会社フリーメーカー
・中途・新卒・パート・アルバイト採用に対応
株式会社ブレイブ
・求人広告により人材採用の促進をメインに、企業様にあったベストな提案
株式会社エー・ディー・ビー
・全国地で対応可能
株式会社CIN GROUP（シーアイエヌグループ）
・中途採用に対応
株式会社CIN GROUP（シーアイエヌグループ）のHPはこちら
株式会社オンリーワン・ナビ
・オープニングスタッフ募集に強み
・ナイトワークにも対応
株式会社相互広告社
・マルチメディアに対応
株式会社マルニコーポレーション
・Webでのお問い合わせは24時間、365日いつでも受付中
株式会社ワールド広告
・中途採用に対応
株式会社クレアル
・多摩地域に特化
株式会社アイ・コーポレーション
・関東を中心に対応
特定の媒体だけなら直販、複数の媒体を使うなら求人広告代理店
メーカー直販にも求人広告代理店にもそれぞれ得意な分野があります。
メーカー直販であれば自社の媒体には強いですが、複数媒体を取り扱う場合は面倒が多いですし、求人広告代理店であれば様々な媒体を比較して決めることができるものの、一つ一つの媒体に対する知見は担当営業によって左右されてしまいます。
より採用効果を高めるためにも、自社が業者に何を求めるのかを考え、適切な相談先を選ぶようにしましょう。
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